今回は海外の各国でのバドミントン指導経験をされた横井コーチに
過去の実績などを話てもらいました。
横井コーチとは
横井コーチは海外での指導やプレー経験が豊富な方です。
Twitterでは
@kyoji38806230
で活動中です。
過去にイギリスでバドミントンの指導資格を
獲得してコーチングを行った経験もあります。
イギリス編
留学先のイギリスで、ローカル社会人チームに所属しました。
はずみで参加したトーナメントを勝ち抜きドーセット州代表の選考会に呼ばれました。
その選考会に合格した同期メンバーにイギリスU15代表の少年がいました。
彼は2週間前に日本遠征から帰ってきたばかり。
これも何かの縁と、ヒッティングパートナーの申し出をうけ、レッスンをスタートしました。
それがきっかけで、他にも30人ほど生徒が集まり、ひとり1回2ポンド(500円)でグループレッスンが始まりました。
その経緯が地元で有名なイギリス代表の選手の耳に入り、
一回会いませんか? という流れになりました。
その彼が今のイングランド代表のコーチです。
その後 U13の選手のヒッティングパートナーを務めるようになりました。
彼の帯同でイギリス代表の施設ミルトンキーンスに行き、初めて彼のダブルスパートナーに会いました。
それがマーカス・エリス
(後にリオ五倫 男子複銅メダリスト 全英混合複3位)です。
その後、イギリス協会コーチ資格を取得
(帰国したため現在は失効。
その試験は何回かの講習と筆記試験と
一か月間、誰かを指導してレポートを提出するというなかなか骨の折れるものでした)
以降は地元のバドミントンチームのキャプテンに選ばれ、リーグを戦う傍らコーチ業も充実し楽しい毎日となりました。
その当時、全英や世界選手権も1週間、通しで観戦したものでした。
昔はまだセキュリティーも今のようではなく、選手の多くは客席で待機していました。
ちなみに、イギリスの社会人リーグはホーム&アウェイで行われます。
ホームチームはケーキを焼いたり、サンドイッチを用意したりして紅茶、コーヒーでアウェイのチームをもてなします。
真剣な試合の合間にも和気あいあいとした雰囲気がながれています。
スポーツを楽しむ文化が根づいていると感じます。
試合がスポーツセンターの時は試合と試合の合間に2階のバーでビールを飲んでる人も珍しくありませんでした(日本ではあり得ないですね笑)
イギリスバドミントン最高です。
彼らは今年の全英で2組の日本人ペアを破る番狂わせで銅メダルを獲得したマーカス(右)/ローレン(中央)
マーカスエリスはリオ五輪の銅メダリストでもあります。
イギリス会ったとき彼はまだ12歳。
凄く小さかったのに、ジャパンオープンで再会した彼は長身のナイスガイに!
マーカス(右)の当時のペアを2年間コーチングしたのが
指導の道にはいるきっかけになりました。
デンマーク編
デンマークは二度行きました。
1度はデンマークオープンのため、
2度はデンマークナショナルチームの練習を見に行くためでした。
講習会でピーターゲードをコーチしてきた人に質問しました。
Q
ランニングは必要ですか?
A
「ピーターは走らないよ。 リズム体操をするんだ」
リズム体操とは今で言うところのHIITトレーニングです。
Q
よいコーチにとってプレー経験は必要ですか?
A
「そんなことないよ。私は大人になってからバドミントンを始めた。でもピーターのコーチだ。
それまでスキーばかりやっていたんだ。
もし自分の実力以上の選手を教えるのに気を使っているなら、世界チャンピオンしかコーチになれないってことになる」
とアドバイスしていただきました。
その通りですね。
人口500万人(兵庫県くらい)のデンマークにあって、バドミントンはオリンピックで
金1個 🥇
銀3個 🥈🥈🥈
銅4個 🥉🥉🥉🥉
獲得していますから、指導力や環境は素晴らしいのでしょうね。
コペンハーゲンの居酒屋にいても何しにきたの?とお店の人に聞かれて
「バドミントンを観にきました」と答えると
「マスターズ明日からだよね、楽しみ!」とか会話が繋がったり、
デンマークの友達から、
「子供の部活にバドミントンかハンドボールか迷ってるけどどっちがいい?」って聞かれたり(答えはきまってますね笑)
バドミントンは凄くリスペクトされています。
選手を目指す子供は4歳〜5歳からスタートします。
数で言うと10前後のバドミントンセンターが有望な選手のために稼働しており、さらに特別有望な選手のために4つのバドミントンセンターがあり、その上にナショナルチームがあります。
全人口500万人中の10%。
実に50万人がバドミントン協会登録者だと聞きます。
大変なものですね!
余談ですが、僕の友達の息子は、先日パラバドミントンのデンマーク代表に選ばれました。
ヨネックスデンマーク社からスポンサーがつき、世界中を遠征できます。
バドミントンに比重が置かれるため、3年間の学校生活は4年間に延長になります。
デンマークは小さな国ですがバドミントン大国ですね。
フィリピン編
フィリピンのマニラに代表の練習場所
「リサルメモリアルセンター」があります。
フィリピンのダブルスのチャンピオンが友人で、
朝から練習しているから代表の練習に参加する?
と誘われました。
こんなカジュアルな代表ありませんよね?
それ以来フィリピン代表の皆さんとはずっと仲良くしています。
彼らのジュニアが東京に来た時や、
東南アジア大会があった時などは応援に行きました。
フィリピン代表で、いつか日本に遠征したいそうですので、その時は練習のお相手募集させて下さい笑
代表は予算の関係で試合数が少なく、なかなか世界ランキングポイントを稼げませんが、200位台で頑張ってる若者たちです。
あと、フィリピン代表の数人の選手に日本語を教えています。
日本が大好きな選手、結構いるんですよ。
ハワイでのバドミントン生活
ハワイ編
ハワイではホノルルバドミントンクラブ(多分いまも所属になっていると思います。)
とハワイバドミントンクラブで練習しました。
ハワイはリゾート地なので有名な選手も羽根が打てる場所を求めてふらっと顔を出すそうです。
潮田玲子さんやブーンサックポンサナも来たことがあるといっていました。ハワイならでは。うらやましいですね。
ホノルルバドミントンチームでは、毎年試合も開催していて、遥々日本から参加する方もいらっしゃるそうです。
インドネシア編
バリ旅行に行き、日程に余裕があったのでどこかバドミントンができるところないかと探しました。
辿り着いたバドミントンアリーナで、そこのオーナーが現れ
息子がジャカルタでバドミントンを頑張っていること、
いつか日本に遠征させて欲しいことなどを告げられました。
その1年後、彼らは約束通り一家で来日し2週間、埼玉栄で練習しました。
息子はジュニアナショナルに入っていたこともある強い選手で
【ジャヤラヤ】というインドネシアの強豪チーム所属です。(マルキスキド とかキデオンもそこ所属。)
今後も日本での練習を受け入れたり交流を続けていければと思います。
インドネシアはジャルムという煙草メーカーが所有するチームが最大で、それに続きジャヤラヤ、イグジストと三大チームが存在して、多くのナショナル選手を有しています。
6歳や7歳でスカウトの声がかかるんですよ。信じられますか?
ビッグチームに入ることは多くの子供たち、親御さん達の夢なんですね。
僕の友達の息子はまだ7歳ですがすでに多くのチームからお声がかかっていました。
彼の名前はモハメドアッサン。
世界チャンピオンと同じ名前だね?
と訪ねると
彼が尊敬してやまないのがモハメドアッサンで、そのまま息子に名付けたそうです。
インドネシアのバドミントン熱は凄まじいものがあります。
もはや信仰に近いですね。
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