稽古の悩み①弓道の『手の内』について

弓道の手の内とは弓手の手の整え方のことを言います。

手の内は弓道の射技の中でもとても難しいものになります。

理想の形になるまでは一連の流れはあるものの、体格・腕の長さ・指の長さ・手の大きさなどそれこそ個人差があるものです。

その中で自分にあった『手の内』を見つけ出して欲しいと思います。

そして、理想型の手の内になれば、弓返りができるようになります。

弓道の初心者には難しいですが、練習を重ねる事で、親指の付け根の部分に筋肉がついてきて手の内が上達します。

なので、まずは繰り返しの練習から学んでいただきたいと思います。

弓道 手の内の関連記事はこちらからご覧ください

⇒ 【弓道】の手の内(小指・人差し指・親指・中指)の作り方

稽古の悩み②弓道の『弓手』の押しについて

弓道の弓手の押し方について悩みを持たれている方も多いです。

 

弓手の押し方についても体格・腕の長さ・指の長さ・手の大きさなどそれこそ個人差があるものです。

弓手での押し方を覚えるためには・・・

 

  • 弓手の手を開く
  • 親指と人さし指上にする
  • 壁に手を突く
  • 左肩から押す

上記を行い一番壁に力が伝わりやすい形で覚えるといいです。

 

 

そして、その一番押しやすい形で引分けができれば良いです。

 

稽古の悩み③弓道の『弓手』の下筋について

弓手の下筋が感じられない場合にはどのようなことが考えられるのかを解説していきます。

 

ベタが出やすくなって、引分けで矢が近づきすきになり、下筋の張りがない場合、例えば・・・

 

  • 大三・引分けから体に反る力を乗せている射手
  • 上押ししている感じで手首が曲がった場合

 

このような時に弓手の下筋が感じられない場合があります。

 

対策方法:伏せ・屈と呼ばれる姿勢から射法八節を行ってみてください。

 

稽古の悩み④弓道の『弓手』の鍛え方について

 

弓手の鍛え方について解説していきます。

弓手のみだけではなく、弓道全体に使われる筋力について解説していきます。

弓道で使われる筋力は通常の運動(スポーツ)などで多く使われている体の前胸や腹筋などよりも目には見えない背中などの部分を多く使われていることが、研究でわかってます。

では実際にはどの部分の筋肉が弓道では使われているのかを解説していきます。

弓道では主に7つの筋肉が使われていることがわかっています。

  • 前腕伸筋群
  • 上腕伸筋群
  • 三角筋
  • 棘下筋
  • 僧帽筋
  • 大円筋
  • 広背筋

以上の筋肉が使われているのです。

それでは次に上記の部位と鍛え方とストレッチを解説していきます。

前腕伸筋群の鍛え方とストレッチ方法

前腕伸筋群のおおまかな位置は小指側の小指〜ヒジまでの腕の筋肉を指します。

 

ダンベルなどを使用して前腕伸筋群を鍛える方法もありますがここでは、腕立て伏せで鍛える方法を解説していきます。

 

前腕伸筋群の鍛え方

 

1,腕立て伏せの状態を作る。

 

女性や筋力が足りないと感じる場合にはヒザから足先までは床につけてください。

2,手のひらで体を支えるのではなくて、5本の指で体を支える『指立て伏せ』をおこないます。

 

回数目安1セット5~10回

 

前腕伸筋群のストレッチ方法その1

正座してヒザ側に指をむけます。

 

手の甲を床に付けます。

 

少しずつ体重を乗せていきます。

 

手首〜ヒジの間がストレッチされているのを感じてください。

 

痛くなるまで、伸ばす必要はありません。

前腕伸筋群のストレッチ方法その2

正座してヒザ側に指をむけます。

 

 

手のひらを床に付けます。

 

 

少しずつ体重を乗せていきます。

 

 

手首〜ヒジの間がストレッチされているのを感じてください。

 

 

痛くなるまで、伸ばす必要はありません。

 

 

上腕伸筋群の鍛え方とストレッチ方法

上腕伸筋群のおおまかな位置は二の腕の力こぶのま裏の筋肉を指します。

 

上腕伸筋群の鍛え方

上腕伸筋群を鍛えるのにダンベルなどの道具を使って鍛えることもできますが、ここでは自宅にあるもので、できるトレーニング方法ということで解説していきます。

 

使用するもの:イス

 

4つ足のイスや座った時のヒザの角度がだいたい90度に保てるイスがあれば良いです。

 

 

 

通常に座ります。

 

 

そこからお尻をイスからずらし両手のみでイスを支えます。

 

 

空気イスのような状態です。

 

 

 

この状態から、お尻を沈めます。

 

 

沈めた時にヒジとヒザの角度が90度くらいになるまで沈めていきます。

 

 

体を沈めたら二の腕の力を使い元の位置まで戻ります。

 

 

 

背中で腕立て伏せをおこなっているようなイメージです。

 

 

上腕伸筋群のストレッチ方法

上腕伸筋群のストレッチ方法は・・・

  1. 床に体操座りをして、手のひらは内向きにして、両手を後ろにつく
  2. ヒジをゆっくりと曲げて体を後ろに倒す
  3. 上腕伸筋群が張っているのがわかる限界位のところでとめる
  4. 十秒キープ
  5. 元に戻します。

 

三角筋の鍛え方とストレッチ方法

三角筋のおおまかな位置は肩周りの筋肉を指します。

 

三角筋の鍛え方

ダンベルなどを使う方法もありますが、自宅にあるもので、できるトレーニング方法を紹介していきます。

 

使用するもの:タオル

 

  1. タオルの両隅を持つ
  2. 体のへそ下あたりで構える
  3. タオルの両方を引っぱる
  4. 力を入れたまま10秒キープ
  5. これを1セットにしておこなう。

 

 

個人差があると思うので、最初は1セットからでも良いので無理しないで続けられるようにすると良いでしょう。

三角筋のストレッチ方法

 

  1. 右腕を床と平行に目の前に真っすぐ伸ばす
  2. そのまま右腕を平行にしたまま、自分の体側に折りたたむ
  3. 左ヒジ内側で右腕を抱える
  4. 三角筋が伸びているのを感じるところで十秒キープ

左腕も同様に1~4を行う。

棘下筋の鍛え方とストレッチ方法

棘下筋のおおまかな位置は肩甲骨の少し下あたりの筋肉を指します。

棘下筋の鍛え方

自宅にあるものでできる棘下筋のトレーニング方法をお伝えしていきます。

棘下筋のトレーニングに使うものは、水などを入れた500mlのペットボトル2個

  1. 両手にペットボトルをもつ
  2. 両親指が天井を向く様にする
  3. 体を中心に45度開いた状態で肩の高さまで腕を上げる
  4. 肩がすくまないように注意
  5. 3秒かけて下ろし、1秒で3の位置まで戻す。

上記を15回x3セットから初めてみてください。

棘下筋はローテーターカフという肩関節を安定させたり、肩関節を保護してくれる役割を果たしてくれる筋肉です。

インナーマッスルという言葉が聞き慣れているかもしれませんが、内側の筋肉なので、あまり重量のあるもので、トレーニングをすると効果が現れません。

軽い負荷で3kg以内でおこなうと良いとされています。

棘下筋のストレッチ方法

棘下筋のストレッチ方法は、

 

  1. 床に仰向けで寝る
  2. 体全体を伸ばし、腕も伸ばします。(十字になります)
  3. ひじを90度に曲げ、右手の指先を天井に向けます。
  4. ひじの角度を90度に保ったまま足側に指先を持って行きます。
  5. 手のひらを床にくっつけます。
  6. この状態で十秒キープです。

 

これを左右行います。

 

 

僧帽筋の鍛え方とストレッチ方法

僧帽筋のおおまかな位置は肩〜首にかけての筋肉を指します。

 

憎帽筋の鍛え方

自宅にあるもので、トレーニングできる方法を解説していきます。

 

必要な道具:タオル

 

  1. タオルの両隅を持つ
  2. タオルを持ったまま両腕を天井に真っすぐ伸ばす
  3. その状態から、両方の手でタオルを引っ張り合う
  4. 懸垂をおこなうような動作をしますが、頭の後ろにタオルがくるように懸垂

20回x2セット〜

憎帽筋のストレッチ
  1. 頭を左手で抱える
  2. 体は真っすぐ首をかしげる様に肩から首にかけてストレッチ
  3. 頭を左手で抱える
  4. 体は真っすぐ首をかしげる様に肩から首にかけてストレッチ
  5. 後頭部で手を繋ぐ様に頭を両手で抱える
  6. 体は真っすぐ首の後ろ部分をストレッチ

 

大円筋の鍛え方とストレッチ方法

大円筋のおおまかな位置は肩甲骨の下部〜上腕上部をつなぐ筋肉を指します。

 

大円筋の鍛え方

バック・エクステンションというスロートレーニングをご紹介します。

  1. うつ伏せになり頭に両手をそえる
  2. その状態から胸と足を同時に浮かせ体をそらす
  3. 背中の筋肉が収縮しているのがわかったら、そこでキープ5秒
  4. ゆっくりと全体を①の状態に戻す

このトレーニングは早くやる事で筋肉がつくものではありません。

 

息を吸いながら、体を持ち上げ、息を吐きながら体を戻すのが基本になります。

 

 

呼吸は止めない様にしましょう。

 

大円筋のストレッチ方法

よくある稽古での悩み【弓手編】

画像のような状態でストレッチをおこないます。

 

  1. 右腕を天井に向けて真っすぐ伸ばす
  2. 右腕を頭の後ろに回し左肩を触るような形を取る
  3. 左手で右ヒジをつかむ
  4. そのまま左側面に上半身のみ曲げていく

 

これを左右行います。

 

 

 

 

広背筋の鍛え方とストレッチ方法

広背筋のおおまかな位置は背中周りの筋肉を指します。

広背筋の鍛え方

自宅にあるものでトレーニングできるものを解説していきます。

 

使用するもの:タオル

 

  1. 両手をあげてタオルの両隅を持つ
  2. 両方で左右にタオルを引きちぎりように引っ張る
  3. 十秒キープ
  4. タオルの真ん中を足で踏んで固定
  5. 踏んでいるタオルの両隅をもつ
  6. 背中が丸まらないように、タオルを掴んだまま後ろへそらす。
  7. 十秒キープ

 

 

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これで広背筋が鍛えられます。

 

懸垂のできるような場所があれば懸垂でも広背筋をきたえることができますが、自宅だとあまり現実的ではないですよね。

 

 

自宅で行えるトレーニングなどを集めた関連記事はこちらからどうぞ。

稽古の悩み⑤弓道の『弓手』で手首が痛い場合について

 

『弓道で大三から引分けにかけて、弓手の手首に痛みを感じる場合がるのですが・・・』

『引分けで弓手に痛みがある場合の対処方法を教えてください』

 

 

 

などコメントを頂く場合があります。

 

 

弓手に限りませんが、手首に痛みが走っている場合や痛みがひかない場合には、すぐに近くの整形外科か病院にみてもらってください。

 

 

手首に痛みがある場合には・・・

 

弓手に問題があるかもしれませんが、まず第1に痛いままで稽古を続けていても悪い事はあっても、良い事はひとつもありません。

 

 

早めに受診して完治してから、弓手の改善点を探っていきましょう。

 

 

弓道で手首が痛い時は病院へと解説しましたが、その時の『ワンポイント』も解説していきます。

 

ポイント①

スポーツ専門のスポーツ整形などの先生がいる場合にもそうですが、弓道の教本や写真・スマホで画像などをもっていくといいでしょう。

 

弓手の状態で手首のどの部位が痛いのかを説明することで、先生にもわかってもらえます。

 

 

弓道を続けて行く上でも、痛みに向き合ってくれるような病院や先生にであえると良いですね。

 

 

稽古の悩み⑥弓道の『弓手』の押し方について

 

稽古の悩み2でも解説していて重複しているのですが、こちらでも同じ内容になりますが弓手の押し方について解説していきます。

 

弓道の弓手の押し方について悩みを持たれている方も多いです。

 

弓手の押し方についても体格・腕の長さ・指の長さ・手の大きさなどそれこそ個人差があるものです。

 

 

弓手での押し方を覚えるためには・・・

  • 弓手の手を開く
  • 親指と人さし指上にする
  • 壁に手を突く
  • 左肩から押す

上記を行い一番壁に力が伝わりやすい形で覚えるといいです。

 

 

 

そして、その一番押しやすい形で引分けができれば良いです。

 

稽古の悩み⑦弓道の『弓手』の親指について

 

  • 弓手での親指が起こせない
  • 手の内で親指が曲がる
  • 弓手の親指がすれる
  • 弓手の親指が痛い
  • 弓手の親指の付け根が痛い
  • 手の内の親指が痛い

このような悩みをみなさん抱えています。

 

親指での痛みの場合には速やかに病院や整形に受診されることをおすすめします。

 

 

弓手で親指が痛い場合をのぞいた・・・

  1. 弓手での親指が起こせない
  2. 手の内で親指が曲がる
  3. 弓手の親指がすれる

について考えて行きましょう。

 

 

まずは弓手での親指が起こせない場合の対処法を考えて行きましょう。

弓手での親指が起こせない場合

『大三で親指が起こせないで曲がってしまう・・・』

『弓構えから意識しないと起こすのがやっとになり、打起しでも親指が起こせないことが多々あります』

 

このようなコメントや似た様なコメントを頂く事があります。

 

 

骨格などによっても親指が曲がってしまい、起こせない場合もありますが・・・

 

  • 親指のツメが天井に向いていること。
  • 力を抜くこと
  • 大三の時に、親指で的を指すようなイメージを持つ
  • 会で親指が曲がる場合には、手の内を握りこむために力みから親指が下がることがあります。

 

リラックスした状態で手の内をおこなうことがよいとされています。

 

弓手で親指が起こせない場合には試して頂いて、改善・上達のヒントになると嬉しいです。

 

 

手の内で親指が曲がる場合

弓手で親指が起こせない場合と内容は同じになります。

 

『大三で親指が起こせないで曲がってしまう・・・』

 

『弓構えから意識しないと起こすのがやっとになり、打起しでも親指が起こせないことが多々あります』

 

このようなコメントや似た様なコメントを頂く事があります。

骨格などによっても親指が曲がってしまい、起こせない場合もありますが・・・

  • 親指のツメが天井に向いていること。
  • 力を抜くこと
  • 大三の時に、親指で的を指すようなイメージを持つ
  • 会で親指が曲がる場合には、手の内を握りこむために力みから親指が下がることがあります。

リラックスした状態で手の内をおこなうことがよいとされています。

 

手の内で親指が曲がってしまう場合には上記のようなことを意識してみてはいかがでしょうか。

 

 

弓手の親指がすれる場合

『親指の根元がすれてしまいます。矢をつがえるときに羽が上になるようにしているのですがなにか対策はありませんか?』

 

弓手の親指の根元がすれる原因は・・・

弓手で弓をぐっと握りすぎで、親指の根元の肉が盛り上がり矢が手の上をすれてしまうためです。

 

対策としては、傷があるうちは保護でテーピングをして、弓手の手の内を改善していくのがいいでしょう。

 

力みから親指の根元がすれていることが多いと思います。

 

 

無駄な力を入れずに『押す』という感覚を掴めば矢がすらなくなります。

 

稽古の悩み⑧弓道の『弓手』の肩が抜ける場合について

 

大三や引き分けの射癖で左肩や右肩が抜ける場合があります。

 

肩が抜けるといいうのは、右肩か左肩が引けてる人のことをさします。

 

 

肩が抜ける場合には、弓構えの円相を取るときに少し前方に出す様にすると弓手で肩が抜けることが減ります。

 

胴造りで首を伸ばして、肩が落ちると自然に胸が落とせます。

 

この状態ができると、両肩が前方に張り出しやすくなる姿勢を作る事になります。

 

上記の体勢で落ち起こしをしますが、この時に打ち起こしをなるべく高く、そして、両肩がさらに前にでるようにしてください。

打起こしで前にだせいないようならば、弓と体の間をあけて前方に拳を出して、前に肩をだしていきます。

 

胴づくりでは、気持ち胴をかがませるようなイメージで、足の親指に重心をのせていきます。

 

 

そして、首を伸ばし胸を張り両肩を前方に出していきます。

 

上記の状態が引き分けで押し開いて行くときも変わらない様にしていきます。

両肩を前方に出し、後方には逃げないようにすることが、肩が抜ける場合の対策になります。

 

 

右のみ引き分けのときにきこうとすると右肩が引き肩になる場合があります。

 

体に引き寄せ右で引こうと引き分けをすると左肩が抜けることがあります。

 

さらに左肩が抜けやすい人や抜ける人は少しだけ足踏みの角度を左足だけ広めにとると弓手が押しやすくなります。

 

左足だけに限って言えば、足幅を少し広くしても良いです。

 

肩が後ろに逃げるという現象を『肩が抜ける』と言いますが、『肩が抜ける』ないようにするには、最初から前にかけて前に入れた肩を逃さないようにすると良いでしょう。

 

 

稽古の悩み⑨弓道の『弓手』の振るクセが治らない場合

離れが起きる原因は様々です。

  • 離れの時に弓手を後ろに振ってしまう
  • 馬手の手離れが原因で弓手の振るクセがついてしまった
  • 引ききれていないまま、会を作っていたので、弓が体から離れて弓手を振るような状態だった

この他にも様々の原因があります。

 

あなたがどのケースに当てはまるかわかりませんが、振るクセが治るヒントが見つかると良いですね。

 

  • 弓手の振るクセの改善方法
  • 離れの時に肩甲骨を付けていくようにイメージする
  • 胸を開いて弓に割り込んで引いてみる
  • 会で横に張り合う事ができると離れで弓手が振らずに済む
  • 胸弦の付きが甘いときは意識する

 

このようなことを改善してみてはいかがでしょうか。

弓手を振るクセが改善するかもしれません。

よくある稽古での悩み【弓手編】まとめ

 

稽古でよくある悩みを弓手編という形で特集してみました。

 

 

骨格や体系やクセなどで悩みも千差万別だと思います。

 

 

教わって行く中でヒントや改善策があり、当てはまるものもあればそうでないものもあると思います。

 

 

大切なのは射を良くしようとする『意識』ではないでしょうか。

 

 

是非、教えてもらった事や、身につけたことを『意識』して稽古してみてください。

 

 

最後までご覧頂きありがとうございました。